千葉大学データサイエンスコア(DSC)では、学内の研究成果を社会に還元するために、AIやデータサイエンスの研修を行っています。今回は株式会社NTTデータビジネスシステムズ様に研修を行わせて頂きまして、そのご感想を同社の横尾様、真壁様、奥村様にお伺いしてきました。
千葉大学DSC:今回は千葉大学データサイエンスコアの提供するデータサイエンス研修をご受講いただき、誠にありがとうございました。まず貴社の事業概要について教えてください。
横尾様:弊社は、日本最大のシステムインテグレーターであるNTTデータの100%子会社であり、従業員数約1,300名を擁する、法人分野における国内最大規模のグループ会社です。
千葉大学DSC:とてもよく知られたグループ企業体の中で特に大きな組織ですね。具体的にどういった事業に取り組まれていらっしゃるのでしょうか?
横尾様:私たちの事業は、大きく分けて2つの柱で構成されています。
1つ目は、大規模プロジェクトの推進パートナーとして、NTTデータ本体と共に、テレコムやユーティリティ(電力・ガス等)といった、日本のインフラを支える大規模なシステム開発に携わっています。2つ目は、プライムベンダーとしてのシステム開発です。建設、食品製造、流通業界などを中心に、直接お客様の課題を解決するプライムベンダーとして、お客様のシステム開発・導入を支援しています。グループ内における私たちの役割ですが、NTTデータ本体が最先端技術の研究やフラッグシップ案件の創出を担うのに対して、私たちはその技術成果を実社会や市場へ「確実に展開・定着させること」を使命としています。
千葉大学DSC:とても重要なミッションを担われていらっしゃいますね。そんな中、今回千葉大学データサイエンスコアの提供するデータサイエンス研修をご受講いただいた背景はどのようなものだったのでしょうか。
奥村様:現在の事業の構成比率として、横尾から話がありました1つ目の受託開発が約9割を占めている状況がございます。当社の長期的な成長を考えたとき、新規顧客獲得やNTTデータ本体以外の領域拡大が必要であり、「言われたものを作る」スタイルから、「自分たちから提案する」マインドと能力の醸成が急務であると考えています。
千葉大学DSC:新たな領域へのチャレンジの時期に差し掛かっていらっしゃるんですね。その中でデータサイエンスに目を付けられたのはどうしてだったんですか?
奥村様:新規顧客への提案型のビジネスを推進するには、お客様に求められる専門性や最新のテクノロジーへの理解が必要になります。皆様ご存じの通りAIやデータサイエンスは今や提案には欠かせない要素の一つですし、その武器を社内に広く浸透させたいと考えていました。そこで、千葉大学データサイエンスコアさんから専門家によるデータサイエンス研修というご提案を頂き、是非実施してみたいと思いました。
千葉大学DSC:実際に今回はデータサイエンスコアの提供する全社様向け研修『すべてのビジネスマンのためのデータリテラシー』と、特にデータに関わるお仕事をされる方向けのワークショップ『データ活用プラン設計』を2日間に分けて実施いたしました。実際にやってみたご感想はいかがでしたでしょうか?
真壁様:初日の全社向けデータサイエンス研修については、専門用語も非常にわかりやすく解説頂いて、普段データを扱わない社員にとっても理解がしやすい内容だったと思います。また事例を含めて説明頂いたので、ビジネスシーンをイメージしながら理解を深めることができたと感じています。
また2日目のワークショップについては、グループディスカッションを通してケースごとに具体的な課題に向き合うことができ、分析の難しさや考えるべきポイントを体感することができました。各グループで発表を行う際に西内先生が丁寧にフィードバックをくださったので、多くの気づきを得ることができました。
千葉大学DSC:ありがたいお言葉を頂きまして、大変嬉しいです。一方で気になった点や改善点等もございましたら、是非教えてください。
真壁様:AIやデータ分析の重要性は益々高くなってきていますが、我々もそこに対応ていかなければなりません。西内先生などの専門家の力を借りていくことは重要になってくると思います。理想を言えば、具体的な案件を前にした時に今回学習した内容を生かせるように、継続的なトレーニングを積めるような環境が作っていけるといいなと思いますので、このようなデータサイエンス研修を多様な社員のレベルやニーズに合った形で提供することも検討していきたいと思います。
千葉大学DSC:大変参考になるフィードバックを頂き、ありがとうございます。コンサルティング形式で案件ごとの分析をお手伝いするサービスも千葉大学DSCではご提供可能ですので、併せて是非ご検討ください。最後に、今後の貴社におけるAIやデータサイエンス活用の展望についてお伺いさせてください。
横尾様:まず、「御用聞き」から「課題解決型」SIerへのマインドセットの変革があります。現在のDX推進の潮流の中、SIerに求められている役割は「言われたシステムを確実に創る」ことから、「お客様の真の課題を見抜き、ITで解決策を提示する」ことへとシフトしています。AIやデータサイエンスは、その解決にあたり強力な武器となると考えており、今回の西内先生の講義やワークショップは、社員が「データは自分たちの武器になる」と実感する大きな刺激になったと感じています。
次に専門知識やナレッジ・知見の集約をしたいと思います。我々を取り巻く環境の変化は激しく、これまで各現場で蓄積してきたノウハウを全社的な資産として、強みを集約することが重要だと考えています。AIに関しても、新たに全社的な専門組織を立ち上げ、NTTデータ本体と緊密に連携しつつ、最新の技術トレンドや活用事例を高速にキャッチアップし、社内へ展開するハブ機能を担わせる予定です。「技術をどう実業務に適用するか」という実践的な知見を組織的に蓄積していきたいと思っています。
最後に社内外との連携の強化です。当社が他社にはない独自のオファリング(提案)を提供していく上では、自分たちだけでなく、社外の知見を取り込むことが大事になります。その中では、千葉大学データサイエンスコア様のような、最先端の知見を持つ有識者の方々との連携は欠かせないピースになると考えています。今回は、人材育成の取り組みをお願いしましたが、それだけではなく、「アカデミアが持つ先端技術や理論を、いかにして企業のリアルなビジネス環境に適用し、価値を生み出すか」という社会実装のプロセスについても、一緒に考えていくことができればと思っています。
千葉大学DSC:貴社のAIやデータサイエンスを含んだ今後のお取り組みが非常に楽しみになってまいりました。データサイエンス研修をご受講いただき、また貴重なお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。
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